やっぱり一之助はすごい そして古今亭駒次もいい
5月12日土曜日に府中の森芸術劇場まで春風亭一之輔らの落語を聴きにいきました。
府中市では、府中文化振興財団と府中の森芸術劇場が主催して、月に1回程度の割合で落語会行われています。
同劇場のふるさとホールという約500人収容の伝統芸能系の舞台に人気落語家を招いて市民に格安に落語を楽しんでもらおうという催しです。一之助以外にも、春風亭小朝、立川志の輔、柳家喬太郎、林家正蔵、春風亭昇太…名前を挙げればキリがありませんが、こういう人たちの独演会や2人会、3人会などが3800円で楽しめます。さらに年会費3000円払って府中の森芸術劇場メンバーズになるとチケット価格が1割引きになり、優先予約もできます。
優先予約ができるだけでも十分元がとれるので、ぼくもメンバーになっています。
一之助が出る今回の催しは、ほかに桂雀々、三遊亭白鳥との「薫風激突落語会」とタイトルを打っての共演でした。
講演タイトルには出ませんでしたが、今年9月に真打ち昇進が決まっている二ツ目・古今亭駒次も出演しました。
鉄道唱歌の出囃子とテンポのいい話しぶり、幡ヶ谷出身らしい自虐的な京王線ネタのマクラでも笑わせてもらいました。
後ろに勢いのある3人が待ち構えている中でいきなり会場内の温度を上げるおもしろさが光りました。
それにしても今回のエントリータイトルの通り、一之助はすごいです。
駒次が盛り上げた会場を白鳥、雀々とアツのかかる押し出し系の噺家がホールを沸騰させた中で登場という状況でトリを務めました。
白鳥、雀々より年は若いですが、出るだけで貫目が違います。穏やかな話しぶりなのにさらに場内の温度を上げていく。腹筋が筋肉痛になるくらい十二分に笑わせてもらい、楽しめました。
ここまでの3人が新作落語をやる中、彼のネタは古典「うなぎの幇間(たいこ)」。
今まで、テレビでこの話は聞いたことがあったのですが、生で観ると表情の変化が体感できていいですね。一之助ならではの古典の現代風アレンジもおもしろいです。
落語は、もともと江戸時代はそのほとんどが新作落語だったわけで、いろいろ時代に合わせてディテールを変えていくほうが楽しめます。
知っている人も多い話ですが、ネタバレさせず、内容はふれないでおきます。
それにしても一之助は何度も聴きたいと思う落語家のひとりです。
来年も来てほしいですね。駒次も次回は真打ちとしてきてくれるでしょうか…
人気が上がってブッキングできないかもしれません。